ポーカーのオッズの概念は戦略上、大変大切なものになっています。
この記事では、ポーカーのオッズの計算方法やどのようにオッズを利用すれば良いのかといった基本的な考えについて解説をしていきます。
ポーカーのオッズとは?
ポーカーで使用されるオッズという単語には、主に2つの意味で使用されます。
- 確率を意味するオッズ
- ポットにおけるベットサイズの割合を意味するポットオッズ
間違いを防ぐため、「オッズ」「ポットオッズ」と分けて呼ばれることが一般的です。
そもそもオッズとは?
オッズとは、確率を別の数値として表記した方法です。競馬などで利用される払い戻しの額を表す倍率オッズとは異なる点に注意しましょう。
オッズは確率をpとすると次の計算式で表すことができます。
オッズ = p / 1 – p
例えば、25%で景品が当たる抽選があったとします。このオッズを計算すると、次のようになります。
0.25 / 1 – 0.25 = 3
様々数値で計算してみると分かりますが、確率が低くなるとオッズの値が大きくなります。
ギャンブルなどの賭け事では当たる確率が低くてオッズが大きいほど、儲けが良くなるということです。
そして、このオッズの表記方法には複数のものが使われます。ポーカーでは、そのうちの1つである「3:1」という表記方法が好まれて使われます。
ポーカーのポットオッズとは?
一方でポットオッズとは、現在あるポット額に対してどれくらいの額のベットを行ったかを指します。
例えば、$2あるポットに対して$1のベットを行った場合、ポットオッズは3:1になります。
ポットオッズの算出方法は、次の計算式で求められます。
ベット前のポット金額 + ベット金額 : ベット金額
ポーカーでは、オッズとこのポットオッズの概念が非常に大切で、ベットすべきか判断するときによく用いられる指標の1つです。
オッズを計算するために知っておきたいアウツとは?
ポーカーのオッズについて解説する前に、オッズを計算する上でアウツを知っておかないといけません。
アウツとは、あなたのハンドが改善しより良い役になり、相手のハンドを打ち負かすことができると考えられるカードのことです。
アウツの数え方の例
例えば、あなたは
Q♥ 9♥を持っており、ボードには
A♥ K♥ 6♣ 2♠が出ています。
敵プレイヤーが持っているカードはわかりませんが、この状況であなたが勝つにはフラッシュを完成するしかないと考えられます。
アウツを数えるには、ボードとあなたが所持しているカードから勝ちために必要なカードを引く必要があります。
つまり、デッキにはハートのカードは13枚ありますが、あなたのホールカードで2枚、ボードに2枚あるので、残りのハートのカードは9枚となります。
敵プレイヤーがハートのカードを持っている可能性もありますが、アウツを数える際には敵プレイヤーのことを考えると複雑化するので考えないことが一般的です。
あなたのアウツは13から4を引いた9になるということです。このアウツという概念をしっかりと覚えておきましょう。
アウツを使用してポーカーのオッズを計算する方法
先ほどの例をもとにテキサスホールデムのルールに則って、ポーカーのオッズを計算してみましょう。
まずトランプのデックには52枚のカードがあります。そして、あなたの手元には2枚のカードを持っています。そのため、残りのカードは50枚になります。
さらにフロップとターンで配られたカードが合計4枚あります。つまり、残りの不明なカードは46枚ということです。
先ほとと同じく相手が持っているカードは無視します。
46枚あるカードのうち、9枚のカードがリバーで配られた場合、あなたは勝つことができます。残りの37枚のカードが出てしまったら、あなたは負けてしまうでしょう。
この場合のオッズは、37:9です。単純化すると4:1というオッズになります。
つまり、5回勝負すれば、あなたが1回勝ち、4回負けるという確率になります。
そのコールはオッズにあっている?
このハンドを勝つために4:1のオッズを持っています。
そして、コールを正当化するには、相手プレイヤーがポットにどれくらいの額のベットを行ったかで判断する必要があります。
まずは相手プレイヤーが$90のポットに$10のベットをした例を考えてみましょう。ポットには$100あります。
あなたは$10のベットをコールすれば、リバーのカードを見ることができます。
もともとあなたは4:1のオッズを持っていました。つまり、$40のポットで$10のベットで勝利できれば、良いというオッズです。($10ベットすれば、勝利した際の獲得金額は$50。かつ勝率が20%のため)
つまりこの状況では、ポットが$100であるため、この敵プレイヤーのベットにコールすることは、割の良いプレーになります。そのため、この状況ではあなたはコールすべきということです。
オッズの良いコールであれば、負けても良い
もしあなたがコールをすることを決めた時に、負けることももちろんあるでしょう。その際にあなたはコールしたことを後悔するかもしれない。
しかし、あなたは4:1のオッズを得ていました。この状況では、あなたが勝つまでに4回負けても元が取れるという計算になります。
すぐに同じ状況はやってこないかもしれません。しかし、長期的に見れば、あなたがオッズの良いプレーをしていけば、勝ち越せるということが重要です。
さらに重要なこととしては、オッズの良いプレーほど、稼げる金額が大きくなるということです。
先ほどのプレーを例に出してみましょう。
あなたのオッズは4:1であり、ポットオッズは10:1でした。
つまり同じ状況が5回起きれば、4回負けて$40を失い、1回勝ち$100を得ることができるということです。
収支としては$60の勝ち越しになるということ。コールすべきだということがはっきりとわかったでしょう。
利用頻度の高いポットオッズ一覧表
ベットサイズ |
ポットオッズ |
必要なエクイティ |
1/2 |
3:1 |
1/4(25%) |
2/3 |
5:2 |
2/7(29%) |
3/4 |
7:3 |
3/10(30%) |
ポットサイズ |
2:1 |
1/3(33%) |
ポットサイズの2倍 |
3:2 |
2/5(40%) |